日本ツインテール協会  ツインテールで日本の女性を、より美しく、明るく、楽しく
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 コミック、ファッション、ミュージック。日本独自のカルチャーが今世界の熱い視線を浴びています。国土の四方を海に囲まれ、ガラパゴス的でユニークな進化を遂げてきた日本とその文化。今、世界中が「Cool Japan!」と喝采する、その独自のカルチャーから飛び出して来た日本発のヘアスタイルがツインテールです。

 

 もちろん、ツインテールはこの数年に突如生まれたヘアスタイルではなく、世界各地で見られる髪型です。日本でも古くから「二つ結い」と呼ばれ、幼い少女たちの表情を彩ってきました。長い髪も運動のストレスにならない軽快さは、健やかに育つ小さな女の子のシンボル。母親は娘の髪を結い、またその娘たちも母親となって娘の髪を二つに結いながら、その髪型を受け継いできました。

 

 そんな歴史ある「二つ結い」ですが、そこに新たな美的価値を発見した日本のサブカルチャーでした。そのはじまりは80年代。日本の漫画やアニメのシーンにて、ツインテールは「イノセントな少女性」のシンボルとして登場の場を増やしていきました。この時期ではひみつのアッコちゃんやDr.スランプあられちゃんなどが印象的ですが、これは言うならば創成期のツインテールであり、「二つ結び」に見られる子供の面影を強く残したものでした。

 

 そんな中、ツインテールにとって革命的な作品が生まれます。1992年、『美少女戦士セーラームーン』連載開始。スーパーモデルのように長くきれいな足をした美少女中学生たちが繰り広げる活劇のストーリーに人びとは瞬く間に夢中になっていきましたが、その中で一番のアイコンとなったのが主人公月野うさぎ。ブロンドロングヘアの見事なツインテールは、時の少女たち、そして少年たちの心へ、二つ結びの新たなフェイズとなる「ツインテール」の存在を強く焼きつけました。そう、この作品のエポックメイキングな点は、スタイルも大人と変わらない成長した女の子がツインテールに髪をまとめていた点に他ならないのです。

 

 『セーラームーン』を契機に、ティーン世代の少女を象徴してきたショートカット、ポニーテールといったスタイルは後退し、ツインテールこそが多感な年ごろの乙女心を代弁するシンボルとなる時代が到来します。安室奈美恵やPUFFYといった才能溢れる女性シンガーたちが、ツインテールを取り入れたヘアスタイルで一世を風靡したことを覚えていますか?ツインテールはこの国のアイドル像にドラスティックな変化をもたらしたのです。

 

 それから早くも20年近くの時が流れましたが、ツインテールが提示する女性像の魅力が変わることはありません。AKB48の渡辺麻友や、ももいろクローバーZの玉井詩織といった有望なツインテールヒロインによる日本のエンターテイメント業界へのインパクトは計り知れませんし、初音ミクに『けいおん!』の中野梓、『らきすた』の柊かがみなど、創作の世界にあってもツインテールは新たなインスピレーションであり続けています。さらにきゃりーぱみゅぱみゅや声優の田村ゆかりといった、「COOL JAPAN」的なサブカルチャーのテイストを現実世界に提示する表現者の動向も見逃せません。フィクションとリアルの世界をボーダレスに行き来しながら、ツインテールは今日も私たちの心の中にエバーグリーンな輝きを届けてくれるのです。

 

(text : Yuta Teramoto)